秋華賞切符をつかみ取ったレーヴデトワール

◆秋華賞トライアル　紫苑Ｓ（１３日、新潟競馬場・芝２０００メートル、不良）

　秋華賞トライアルの紫苑Ｓ（１３日、新潟・芝２０００メートル）は、５番人気のレーヴデトワール（川田）がゴール前の競り合いを制して優勝。１番人気のショウナンパンドラが首差２着に続き、上位２頭が本番の優先出走権を獲得した。

　レーヴデトワールが、パワーアップした姿を見せつけた。道中は、５番手を追走。直線に入って後続が追い上げ始めても、ジッとして動かない。残り４００メートル。川田の右ステッキが振り下ろされると、グングン加速。内のショウナンパンドラとの激しい競り合いを、力強い脚さばきで首差退けた。秋華賞への切符をつかみ取った。

　９Ｒの前から激しく降り出した雨の影響で、不良に変わったタフな馬場状態の中でつかんだ３勝目。「ひどい馬場状態だったが、リズム良く運ぼうと思った。ゲートは出過ぎるくらい出たし、道中も進み過ぎるほどで、何とかなだめようとした。直線はまだまだ力が残っていたし、最後までいい脚を使ってくれて、いい内容だった」と川田。「本番のコースも問題なくこなせると思うし、無事に行ってもらいたい」と顔をほころばせた。

　凱旋門賞に挑戦するハープスター、来週のローズＳを予定しているフローラＳの勝ち馬サングレアルとともに、厩舎の期待が大きかった一頭。「体は（１０キロ）減っていたが、実が詰まってきたから。最初から期待していた馬だし、これくらいは」と松田博調教師。世代トップクラスの実力を備えた素質馬が、本番で春の雪辱を果たしておかしくない。（上倉　健）

レーヴデトワール動画、紫苑ステークス